玉三郎さんを追いかけて京都
2018年12月の歌舞伎座、まさかのトリプルキャスト阿古屋(玉さま、梅枝さん、児太郎くん)を披露して話題を集めたのに、それから二月開けただけで玉さまが阿古屋を勤められるということで、この大役は今見ておかねばということで行ってきました京の都。
まさかのひな祭り、3月3日。寿いで玉さま。
南座が耐震強化工事を終えての特別公演でございました。
観劇目的で京都に行くのは初めて。
観劇当日に飛行機で伊丹空港に降り立ち、モノレールと阪急電車を使って河原町へ。
ちょうどお昼時に着いたので、南座のお隣の松葉さんへにしんそばを食べに行きました。
シャケご飯を付けてもらって1500円。
単品だと1300円です。
混み合う時間で、場合によっては相席も。
出てくるまでに時間もかからないしお蕎麦だからさっと食べれるので手軽に京都を感じたいときにもいいかな。
にしんって今まで食べたことなかったかもしれない。身は鯖に近い味。何かに漬けられたにしん、甘いのとお出汁の味で美味しかったです。
南座開場は13:30から。かなり時間があるので四条通りをブラブラしてお土産を見たり、八坂神社にご挨拶でもと参拝。
四条通りに面した若菜屋さんで鹿の子絞りの巾着に入った金平糖をゲット。
幕間に食べる。
かなり歩きましたが、そんなに時間は潰せず南座前へ。人も多く集まってきました。
開場。中のランプシェードはアール・デコと和の融合。
劇場内はというと
舞台の上に唐破風の屋根が付いてる!
歌舞練場とかでは見たことあるけど、こんなに大きい劇場では初めて。
お城やお寺の天井でもよく見る格天井。
華やかな装飾…これが上方っぽいってことなのかしらん。
桟敷席も赤く塗られた欄干が映える!
歌舞伎座の天井や桟敷はどうだったかなと写真を見返すと、結構違う。
こうして見ると歌舞伎座、大きい…
さすが京都!と思ったのは前の列に舞妓さんが3人、他にも芸妓さんも来ていたこと!歌舞伎座でも見たことあるけどせいぜい1人とか。
今回初めてイヤホンガイドを借りてみました。幕間に玉三郎さんのインタビューが放送されるのでそれ目当てで!
阿古屋についてはEテレで予習してたので別にいいかな〜と思ってましたが、借りて良かったです!
ちょっとした豆知識や衣装、かざり、太夫の紹介など情報量が多い!
今回初めてイヤホンガイドを借りてみたんだけど、とっても勉強になった。けど、ちょっと集中して長唄や義太夫聴きたい時にはいらないかなと感じたり。総合的には借りて良かった。
— misery (@miserytoture) 2019年3月3日
11列目だったんだけど、その距離で双眼鏡も使いつつイヤホンガイド、メモも取ったりとオタク全開な観劇スタイルでした😊
玉さま阿古屋、琴責めの前に赤い布で口元隠しつつ指に息吹きかけながら爪を着けるところも艶めかしくて貴やかだった。あと重忠の前に身を投げ出して首を仰け反らせるとこもえろ神々しくて良かった…
— misery (@miserytoture) 2019年3月7日
えろ神々しい、どんどん使っていきたいと思います。
ただ、阿古屋が舞台下手寄りに留まる時間が長いので観客みんな首が斜め右に傾く……
阿古屋を観るときは前方の列か、左端の座席がいいなと教訓になりました。
岩永は人形振りで演じるのが習わしとなっていて独特の雰囲気。観客からクスクス笑いが漏れる。
これは文楽バージョンでもチェックせねばと感じました。
2つ目の演目は松羽目物、「太刀盗人」。
阿古屋で赤面の岩永を演じていた坂東亀蔵さんが垢抜けないかわいい田舎者万兵衛、かっこいい捌き役の重忠を演じていた坂東彦三郎さんがすっぱの九郎兵衛。
2人とも前の演目とのギャップがすごい!笑
これがギャップ萌え…!
もとは狂言だったものを歌舞伎として上演してるので面白おかしい笑える演目。
最後は玉さまの新作舞踊「傾城雪吉原」
玉さまはこの演目でも傾城役なんだけど、阿古屋のときとは少し違う縦長の伊達兵庫の鬘。降りしきる雪、玉さまが傘を閉じた瞬間、傘に降り積もっていた紙吹雪がブワッと舞うところが幻想的でした。
新作って長唄や地唄の詞章を取り入れながら作っていくんですね。
今回は古典の演目に分かりやすく笑える演目、舞踊の三本立てだったので初めての人にも分かりやすくて見やすい演目だろうな〜
終演後、大満足でホテルへ直行。
かなり疲れたので晩御飯は適当に済ませました。
2日目!
朝ごはんの後は御所近くを散歩。
瓦とレンガの組み合わせが素敵な聖アグネス教会。朝早すぎて開いてませんでした。
梅がきれいな菅原天満宮をお参り。
地下鉄に乗って烏丸御池で降り、たくさんのレトロな建物が残っている通りへ。
お昼の時間になり、予約していた日本料理屋さんへ。
今回の遠征の目的は玉さまとここと言っても過言ではないのです。
昼は初めてだったのでわくわくしながら着席。
先付、北海道のホタテに山菜や菜の花、黒豆の湯葉。
無駄のない職人さんの手つきなど見てたら料理長さんが「お久しぶりです、1年半ぶりですよね?○○からいらした…」と声を掛けてくださりびっくり。話の内容まで覚えてらして、お料理の美味しさもさることながらもてなしが凄い。鳥肌たちました。
そこからすっかり緊張も解れて器や食材、調理法など楽しくお話できました。
焼き芋みたいに焼いたほくほくのかぶらの上に明石の穴子。隠れてる絵はかぶらの絵だそう。
ぜんっぜんピント合ってませんが苺。梅干しみたいに漬けたらしい。
他にも大間のマグロを熟成させたものや鯛のお吸い物、おいしいお米にお濃をお薄のように点てたお茶をいただき大満足でした。
ここ、普通に1900年代初頭のバカラのグラスとか400年前の古染付とか出してくれるから素敵なんだけど内心ヒェッってなる。
いつも従来の和食の考えを大事にした上で新しい組み合わせを追求していく姿勢が素晴らしいです。
夜行くときはまた全部お任せで日本酒ペアリングしたいな。
長くなりましたが私の京都遠征はこれで終わりです。
超絶楽しく満足度高かったので忘れたくない!という完全に自分の為のまとめです。
お付き合い頂いた方はありがとうございました!