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シネマ歌舞伎「京鹿子娘五人道成寺/二人椀久」観てきました。

1月13日に封切りされたシネマ歌舞伎「京鹿子娘五人道成寺/二人椀久」を観てきました。

 

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きれいですね。

 

まずはじめに京鹿子娘五人道成寺についての玉三郎さんのインタビューから始まります。

 

あらすじをざっくり書くと、旅のお坊さん安珍に恋した肉食系女子清姫が会いたくて会いたくて震えて安珍追っかけ回して、あんまりにもしつこいから安珍はお寺の鐘の中に隠れてやり過ごそうとしたとこを清姫は大蛇に変身して鐘ごと焼き殺すってなかなかおっかない伝説から派生した舞踊劇です。

その後何年か女人禁制になってたお寺ですが、清姫の化身である白拍子花子が、そのお寺に新しく奉納された鐘を拝みたいとやってきて、手踊りや手ぬぐい、振り鼓など使った踊りや能の要素を織り交ぜた乱拍子を披露してくれます。で、いつのまにか大蛇の正体を現した花子が鐘を乗っ取るっていう。

そういう歌舞伎舞踊の大作です。

 

その白拍子花子を一人で踊るのがスタンダードな「京鹿子娘道成寺」、二人で踊ると「京鹿子娘二人道成寺」、今回は五人で踊り分けるので「京鹿子娘五人道成寺」となるわけですね。

 

舞台映像だけでなくドキュメンタリーとしてインタビューや舞台裏の着付け、お顔をしてるところなども織り交ぜていますので、なかなかの見応え。

ツイッターなどで、「途中でインタビューが入るから、気持ちが途切れてちょっとなぁ」…という意見もありましたが、場面の切り替えでインタビューになってるので私はあまり気になりませんでした。

 

坂東玉三郎さん率いる五人の花子がそれぞれに華やかな踊りを場面ごとに一人きりで踊ったり二人で踊ったり、五人全員で踊ったり。

私は高校生の頃から七之助丈推しなので、勘九郎さんと二人で花道で踊る場面、小さい太鼓を胸につけてポコポコ鳴らしながら踊る場面、五人で手踊りしたり振り鼓もって踊る場面も、殆どずっと七之助さんを目で追ってました(ᵔᴥᵔ)

 

その小さい太鼓っていうのがまた可愛い音で!踊りもしながら長唄に合わせてリズムをとって鳴らさないといけないっていうのも難しいだろうし、七之助さんばっかり見てたと言っても勘九郎さんとの踊りのバランスというか、さすがに息ぴったりですごい見応え。

 

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これが小さい太鼓、鞨鼓(かっこ)という楽器だそうです。

雅楽の演奏で使われるものだそう。

ぽこぽこ音が可愛かったです。花子が鳴らすから更に可愛いのか。

 

頭の簪や、衣装もどんどん変わっていくけど、一貫して色違いの生地に枝垂れ桜の刺繍っていうのは変わらず。

後ろの鳴り物さんたちもピンクに桜模様の裃だし、桜の季節だからかな。

あれっ、でもそれこそ鞨鼓を使った踊りの時は薄黄色地に紅葉の刺繍、袂に三つ巴の模様だったな。

最後に大蛇の正体を現すところで、ウロコ模様の引き着になるっていう。

 

踊りもすごいけど、裏方さんや後見さんが凄い、息ぴったり。踊ってる最中に裾、袖、襟に縫い込んでる糸を取って演者と息を合わせて引きずりをばっと剥がすの、本当に凄い。

それが踊りを邪魔することなく、玉三郎さんもそこに神経尖らせてる感じもなく、あくまで自然に、裾を直してあげてるのかな?位の感覚で息ぴったり。

裏に引っ込んで衣装替えするときは長襦袢まで脱がせて演者の汗を拭いたり扇風機当ててあげたり…常に緊張感!

私たちが楽しんで演目を見られるのも、役者さんだけでなく裏方さんの活躍あってこそ、なんだなぁと感動。

 

二人椀久の感想は追って書きます!

京鹿子〜書きまくって一息吐いちゃった笑

 

私、歌舞伎を見に行くときは飛行機に乗らないと行けない距離で、行けても年に2回位なので、シネマ歌舞伎って本当に有難い。松竹さんありがとう。

直近では2月に博多座に行くのでそれが楽しみで楽しみで仕方ないです。

 

私は私の仕事を頑張ります(^ν^)